ぼくらはずっと待っている。例えばこんなチョコレート。

http://p.nestle.co.jp/kitkat/limited/kk_mattya_tiramisu.html
評価できる点としては、抹茶ティラミスという、それ自体まだ普及しきっていない素材を選んだチャレンジ精神。
しかし残念な点は、作りこみが足りなかったこと。
抹茶の風味がティラミスによって打ち消されてしまって、もはや「抹茶味っぽい色をしたチョコレート」に成り下がってしまっている。抹茶ティラミス自体を食べたことがなく、今回これを初めて食べた人はどう思うだろうか。「抹茶ティラミスもチーズクリームで抹茶の風味が消えてしまうのかなあ」と思ってしまっても不思議ではない。
新商品というものの責任は重大だ。初めて見る味であればあるほど、その最初の一口がその後の印象形成に与える影響は大きくなる。チャレンジすることは大事だ。だが、乱発すればいいというものではない。消費者の舌をうならせるくらいのものを、納得した上で、自信を持って送り出してほしいと切に思うのだ。
ネスレのチャレンジ精神には感服する。キットカット一つを取っても、これまでに様々なバリエーションをみてきた。ほうじ茶味のチョコレートなどは、少なくとも他社では見た事がない。私自身もその幅広いチャレンジの風下で様々な種類のお菓子を食べることが出来るという恩恵に預かってはいる。だから期待してしまうのだ。もっといいものが作れるのではないか、これがベストじゃないはずだ、と。方向性は間違っていないはずだ。さらなる飛躍を期待したい。